なぜゴールドクリニックがあるのか。その前に少し昔の話をさせてください。
私はとある40歳前後の女性の入院を担当していました。健康には人一番敏感という方でした。その方の入院理由は乳がんでした。それもステージ4の乳がん、つまり全身に転移してしまっている進行した乳がんでした。一般的に乳がんは、乳がん健診もあり早期発見・早期治療が進んでいる領域です。では、健康意識の高い女性がなぜそんなに乳がんが進行するまで気づかなかったのでしょうか。
実のところ、その女性もしっかりと早期発見をし早期治療に努めていました。しかし、その女性は自費診療のクリニックで「免疫療法」を行うことを選んでいました。その「免疫療法」とは、私や私のいた病院の医師たちからすると効果があるとは思えないものでした。そして免疫療法は効果がなく、乳がんは進行してしまったのでした。
その女性は高いお金を払って自費診療を受けたがために、取り返しのつかないことになってしまっていたのです。
このような話は実のところ、とてもありふれています。かつて「医は仁術」とも言われました。実際に、私も医療現場で思いやりのある医師たちに多く出会ってきました。しかし、こと自費診療においては、そうとは言い難い現実があります。それどころか羊の皮をかぶった狼のように、患者思いのような顔をしながら実際には患者をお金儲けの目的としか見ていないところもあります。
では、自費診療が悪であるのか、自費診療が不要であるのか、というとそれは違います。日本の保険制度は優れていますが、全ての医療をカバーできるわけではありません。私自身も保険診療の場でEDの相談をされて困った経験もあります。保険診療の場は、自費診療を提供する場として適しているとは言えません。
こうしたことから、私は私自身で自費診療を行うべきと考えました。
何より大切なことは自費診療という場においても、しっかりと信頼できる医療を提供することです。そして信頼できる医療をしっかりと届けることです。悪貨が良貨を駆逐する、などということはあってはなりません。
私たちゴールドクリニックは
望む人に妥当な医療が届く世の中に
します。